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法律情報
2009.11.2 (2010.4.7改訂)
特別受益が遺留分減殺の対象となるか
特別受益が遺留分減殺の対象となるか否かについては、(1)遺留分算定の基礎となる財産に算定される特別受益については当然に遺留分減殺の対象となる考え方、(2)民法1030条の要件を満たす限度でおいてのみ遺留分減殺の対象となる考え方などがあります。
特別受益が遺留分減殺の対象となるかにつき、最高裁平成10年3月24日判決は、「民法903条1項の定める相続人に対する贈与は、右贈与が相続開始よりも相当以前にされたものであって、その後の時の経過に伴う社会経済事情や相続人など関係人の個人的事情の変化をも考慮するとき、減殺請求を認めることが右相続人に酷であるなどの特段の事情のない限り、民法1030条の定める要件を満たさないものであっても、遺留分減殺の対象となるものと解するのが相当である」とし、その理由として、「民法903条1項の定める相続人に対する贈与は、すべて民法1044条、903条の規定により遺留分算定の基礎となる財産に含まれるところ、右贈与のうち民法1030条の定める要件を満たさないものが遺留分減殺の対象とならないとすると、遺留分を侵害された相続人が存在するにもかかわらず、減殺の対象となるべき遺贈、贈与がないために右の者が遺留分相当額を確保できないことが起こり得るが、このことは遺留分制度の趣旨を没却するものというべきであるからである」と判示しました。
そのため、特別受益は原則として遺留分減殺の対象となりますが、減殺請求を認めることが相続人に酷であるなどの特段の事情がある場合には、遺留分減殺の対象とならないことになります。
→遺留分
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