遺言書作成
遺言はなぜ必要か
法律の建前では不都合が生じる場合にそれを修正することができるのが遺言の魅力です。逆にいえば、遺言が作成されなければそのような不都合が現実のものとなってしまいます。例えば、不都合が生じる場面として次のような場合があります。
- 個人事業に個人財産を提供している場合
- 個人財産で事業を営む個人事業主が亡くなると、遺言がない場合、事業用の不動産が相続によって分割されるなどして事業の継続が不可能になることがあります。
- オーナー社長保有の会社の株式が相続によって分散してしまう場合
- 創業者やオーナー社長が会社の株を多く保有したまま亡くなると、遺言がない場合、会社の株式が複数の相続人に分散してしまい、会社の後継者が株式の過半数を掌握できず経営の舵取りに支障が生じることがあります。相続人間の人間関係が円満であれば、全員の協力体制で円滑な経営ができる場合もありますが、社長の死亡を契機として紛争が始まることが多いのも事実です。
- 子のいない夫婦で夫が妻に全財産を残したい場合
- 夫婦の間に子がなく、夫が亡くなった場合、夫の財産は妻と夫の両親、あるいは妻と夫の兄弟姉妹などと共同して相続することになり、妻が当然には夫のすべての財産を相続することにはなりません。このような場合、妻に全財産を残す遺言を作成しておけば、遺言が法定相続のルールに優先します。
遺言は法律が遺言者に与えた特権です。遺言を作成するかどうかは自由ですが、紛争の予防や遺言者の意思の実現に資するため、近年は遺言を作成する人が増加傾向にあります。
公正証書遺言のすすめ
遺言には自筆証書遺言や秘密証書遺言という方式もありますが、公正証書遺言を作成することを強くおすすめします。その理由は次のとおりです。
- 遺言の有効性が後日問題になることが極めて少ない
- 遺言は形式的な要件が厳格であるため、自筆証書遺言では印鑑の押し忘れがあるだけで遺言が無効になってしまいます。公証人の関与のもとに作成される遺言公正証書はもっとも無効になりにくい種類の遺言です。
- 法律専門家が作成に関与しているので遺言の内容に疑義が生じにくい
- 遺言が有効でも、内容が一義的ではない場合はその解釈をめぐって紛争になることもしばしばあります。その点、公証人は法務大臣に任命される国家公務員(元裁判官や元検察官)で法律家として信頼度の高い人なので、遺言の内容にも十分注意して疑義のない遺言を作成してもらえます。
- 詐欺や強迫による遺言作成であるとの主張を退けられる
- 遺言の無効が主張される場合には、詐欺や強迫によって作成されたものだということがよくいわれます。しかし、公証人や証人が関与して作成されている遺言公正証書に対してはこのような主張が持ち出されることがほとんどありません。
- 原本が公証人役場に保管されているので紛失、変造や偽造のおそれがない
- 万一遺言を保管していた自宅が火事になっても、遺言公正証書は公証人役場で確認することができます。
- 公証人に支払う手数料は低廉
- 手数料は国が国民の利用を促すように全国一律で決めており、極めて低廉です。
遺言の果たす役割の重要性を考えれば、後からその内容が覆るようなことがあってはなりません。そのためにも、大事な遺言は公正証書によるべきです。
弁護士に依頼するメリット
- 遺言書作成における必要な調査を依頼者に代わって行います
- 遺言者の意図に合致し、なおかつ将来疑義が生じない遺言の内容を助言します
- 公正証書遺言の場合は公証人との事前の調整を依頼者に代わって行います
虎ノ門パートナーズ法律事務所の強み
- 遺留分対策、円滑な事業承継、株式の分散防止、相続紛争や会社支配権紛争の回避、不動産の処分・分割の回避など、遺言者の意思を忠実に実現するための助言を行います。
- 遺言は遺言者が一定の目的をもって行うものです。とりわけ当事務所の場合は、将来の紛争予防や事業承継のお手伝いという視点からの専門性の高いアドバイスに強みがあります。
- 多数の相続紛争に関わった経験から紛争を予見して対策を考えます。
- 遺言は遺言者に万一のことがあった場合に発生する紛争を未然に防止できる極めて有力な手段の一つです。どのような紛争が予見されるかは、遺言者をとりまく人間関係、会社関係、財産関係によって異なりますので、十分な事前相談や調査を行う必要があります。
- 財産評価にも柔軟に対応できます。
- また、不動産や非上場株式が財産に含まれるときは、その評価についても予め把握しておくべき場合があります。そのような場合にも、グループ内の不動産鑑定士や公認会計士・税理士などとも連携して対応することが可能です。
お気軽にご相談ください。

















